5月下旬にトキ・アートスペースで個展を開催します。
今まで白い余白の地と、色の図柄との関係性で作品を構成してましたが、今回はそれらを融合させる方向で描こうとしました。無地の中に図が溶け込んでいくような、図の中に無地が侵食していくようなつもりで制作を進めました。
妄想、幻惑といった煩悩の形象化としての図を、真っ白で澄み切った悟りの地へと向かわせていくような、はるかな試みといった感じでしょうか。仏教への無知な例えでお恥ずかしいですが。
そして、気持ちの上では、変に形をなぞりすぎないよう、作為的にならないよう、今までよりも気を楽に描こうとしました。
はじめ、今回の展覧会のタイトルは-白に満つ-にしようと思ってましたが、画面が白で満たされるにはとても到りませんでした。真白へ向かって、まだまだ白く散っている状態です。
しかし、毎回の個展では自分の中で「あぁ、今回はここまで来れた。」とは思ってるんです(笑)。辿り着きたい作品に至るには、120年の寿命が必要そうです(真面目)。
ご来廊、お待ちしています。
【個展】2023年 木村英憲展 -白ク散ル-日時
2023年5月23日(火)~5月28日(日)
12:00~19:00 (最終日 ~17:00)
場所
トキ・アートスペース...