本年度の個展が始まります。
今回は、…描いてみました。
絵の具を流し、ぶちまけてきた手法を見直し、
約10年ぶり?に筆でコツコツ描いてみました。
厚みのあるマチエールに頼らず描いたのは、学部生以来でしょうか?
今までは“絵の具を流す”際に完成のイメージがあり、
それに近づけるために、絵の具を何層も掛け、作品に切れがなくなる傾向がありました。
そして絵の具を重ねていくうちに、円が絵の具で隠れ見えなくなっていくのです。
絵の具を流すことに拘ってきたけれど、描いてもいいんじゃないか?
今回はそれがスタートです。
前回個展では、重たい絵の具の層の隙間から円(中空)が垣間見えていましたが、
今回個展では、絡みつく存在に軽みが出て、円の形も明瞭に出来たと思っています。
描き方を変えたので、慣れずに試行錯誤していますが、
いい着地点を見つけていきたいと思っています。
絵の具の“流れ”よりも、
円の“中空”に、より的が絞れるようになってきました。